市民がまちづくりに参画できる仕組みを!
千葉市は,市民によって支えられるまちへと変わるため,市民の皆さんにまちのことを知ってもらい,知ることで好きになり,そして好きになることでまちづくりに参加するようになることが必要であると考えました。この市民参加の考え方の1つが,「ちばレポ」です。
市民がまちで発見した課題(歩道の雑草,公園のベンチの破損など)をスマートフォンなどで
写真や位置情報を使ってレポートしてもらい,その様子や場所をWEB上で公開します。そのうち,市民が解決できるものは市民が,市役所でなければ解決できないものは市役所が,それぞれが解決を目指す仕組みです。
こうした取り組みにより,市民が納得する行政サービスの提供ができ,行政の効率化も図れると考えたのです。
ちばレポは参加者の約6割が30代~50代の男性で,そのうちの9割がサラリーマンなんです。ふだんは忙しくて市役所に連絡できないという方たちに行政とつながれるチャネルを提供できているということが参加者の層から読み取れます。そういったところでは,効果があったと評価しています。
仕事をする上で大切にしていること
“常に市民の目線で考えて行動する”ということを大切にしています。それは,入庁して最初についた窓口業務の仕事を通して学びました。
当時,後期高齢者(75才以上)の保険制度担当をしていましたが,窓口に来られる方は資料の中の小さい文字を読むことが困難で,直接説明を聞きに来るお年寄りがほとんどでした。
初めのうちはその資料の内容を窓口で淡々と伝えていたのですが,うまく伝えることができず,苦労したことを覚えています。しかし,窓口に来る方にとって何が分かりづらいのか,どんなことに困っているのかを,身近な世間話からコミュニケーションを とることによって聞き出し,その方々に分かりやすい説明にかえることで,私の説明が伝わりやすくなったことを実感しました。
このような経験を通して,あまり行政からの目線に染まらず‚市民目線”を意識して,市民に寄り添うことが大切であると考えるようになりました。
仕事をしていて,いちばん感動したこと
ちばレポでは「サポーター活動」という,地域の課題を,募集した市民によって解決する活動をしています。この活動で,毎回参加してくれている60代の男性と,初めて参加してくれた学生さんの間に交流が生まれ,その後,継続して一緒に参加してくれるようになった例があります。若い世代の参加者が中々増えない現状がある中で,ちばレポが単なる通報ツールではな
く,サポーター活動を通して異世代間の交流が生まれ,弱まっている地域のつながりが少しでも強くなることに貢献できていることが実感できて,とても感動しました。
この仕事を選んだ理由や大切にしていることを教えて!
千葉市に生まれて千葉市に育ったので,千葉市にとても愛着があります。そして,千葉市のために何ができるかと考えたときに,地方公務員というのがいちばん貢献できるのではないかと考えました。消防士になって人命救助をする道も考えたことはありますが,地域のつながりを大切にしたいという思いが強く,それなら地方公務員として,人と人をつなぐ,何かできることをしたいと考えて,この仕事を選びました。
小学生のころに好きだったことを教えて!
- ◆ わくわくしたこと:海水浴に行くこと(翌日いくとなるとワクワクして眠れなかった)
- ◯ 得意だったこと:サッカー(PBJというクラブチームに入っていた)
- ♥ 好きだった教科:社会(特に歴史),体育